ペース走でスピード持久力を高める!
今回はランニング練習の内容「ペース走」について!
「ペース走」とは、一定の距離をあらかじめ設定しておいた速度で走ること!
10km程度で取り入れている方が多いのではないでしょうか?
今回はそのペース走について!
皆さんはペース走をどういった目的で練習に取り入れますか?
「スピード持久力を高める」目的というのが多いのではないでしょうか?
スピード持久力が分からない方は後程詳しく解説します!
その他にも
・大会のペースや、やや早い速さで走り、体を慣らす
・ペース走で走れる距離は程よい距離で練習効果が高そう
・ルーティンで10kmを走っている
などなど、どれも意味があるかと思います!
10km付近で行うことが多いと言いましたが、
長距離でもなく、短距離でもない、という中間な程よい距離でスピードも持久力も両方求められる練習メニューですよね!
ただ、フルを走られている方にとっての10kmは、長距離を走るLSDなどと比べ、「足の疲労感」自体はそこまで大きくなく、
スピード練習ほど「呼吸数や心拍数があがること」もない練習メニューになります。
そんなペース走ですが、スピード走や長距離走とは違った練習効果を見込めます!
今回の記事では、
➀そのペース走のメリットとスピード走を行った時とは具体的にどう違うのか
➁どんな方におすすめなのか
➂効果を高めるおすすめのやり方・速度
をお伝えしていきます!
ペース走メリット
ペース走を行うメリットを見ていきましょう!
スピード持久力って?
冒頭でペース走を「スピード持久力を高める」目的というのが多いのではないでしょうか?と書きました。
スピード持久力とは、分かり易くいうと
ある程度のスピードを維持したまま長距離を走ること。
言い換えれば
「息は大きくは上がらないけれど余裕は無い速度」を維持する持久力、
「ややきつい状態の中でも長時間筋肉を動かせる能力」のことです。
その状態を維持するのって、1000~3000m程度の息が上がるかなりきつい速度で走るのとはちょっと違う感覚ですよね!
そこそこ速い速度で、長時間続けられるけれど楽ではない。
先ほどの質問で聞いた通りペース走は、この能力を高めることに向いている練習内容です!
なぜペース走が良いのかを詳しく見ていきます!
なぜペース走がスピード持久力を高めるのに適しているのか?
長距離を走るうえで、持久力を高める体の機能というのはたくさんあります。
有名なもので「最大酸素摂取量を高める」などがありますよね!
その最大酸素摂取量を構成するものとして
大きく「呼吸系の機能」と、「筋肉系の機能」に分かれます。
呼吸系はイメージしやすいかと思いますが、
どれだけ「酸素を体内に取り込め体の中で循環させられるか」です!
筋肉系というのは、その体内に取り込んだ酸素を、「力発揮する筋肉」に取り込む能力のこと!
酸素を血液を通して全身に回しても筋肉に取り込まれなかったら利用できませんよね?
速い速度では息が上がり心拍数も上がるので、「呼吸系の機能」は高められます。
一方、ペース走はそこまで呼吸・心拍は上がりませんから、呼吸系の能力を高めるというよりも、筋肉系の機能を高めることに向いています。
よく知っている方であれば、「ミトコンドリアを増やす」「毛細血管を増やす」などは聞いたことがあるかもしれません!
呼吸系はスピード練習の方が高められ、酸素を筋肉内に取り込み活用する能力を高めるのはペース走の方が向いているというわけです!
「スピード持久力」はとくに酸素を筋肉に取り組む能力が必要なのです!
おすすめのやり方
ではその効果を得られやすいやり方を紹介していきます!
強度
速度で判断する方法と、心拍数を活用する方法があります。
簡単なのは速度を活用する方法。
レースのペースよりも10〜15秒程度早い速度で行いましょう。
ちょっと息の上がるきつい速度で行います!
目安は、
サブ4を狙う方なら5分25秒~30秒
サブ3.5を狙う方なら4分45~50秒、
サブ3を狙う方なら4分~4分5秒です!
息が上がり過ぎると目的が変わるので注意しましょう!
心拍数をベースに行うやり方も!最大運動強度の70~80%。
この強度の求め方は心拍数について解説した記事があるのでそれをご覧ください!
距離は10km~15km、20km程度を目安に行いましょう!
長ければ、よりレースに近いペースで、短ければ早いペースで行いましょう!
後半で速度を上げるやり方も、レース後半に失速しない方法としておすすめです!
その強度がさきほどのスピード持久力を高められる速度になります。
取り入れるのにおすすめの方・時期・頻度
スピードはあるけれど長時間維持できない方は、呼吸系は強くても筋肉に取り込む機能が弱いかもしれません!
こんな方は特にペース走を重点的に行いましょう!
また、レース前の調整として取り入れるレースの2ヵ月ごろもおすすめ
これは、調子を上げていくという観点でも重要!
スピード走のように、基礎体力を高めるというよりも
オフシーズン中に高めた体力を最大限引き出す練習メニューというイメージです。
大会よりもやや速い速度で走ることによって、体を慣らすといった意味合いもあります。
メンタル的にも、身体的にもその速度感でやっておけば、レースペースはかなり楽だと感じるでしょう!
頻度は、しっかりやりたい時期は週2~3回が良いでしょう!
まとめ
今回は練習メニューの「ペース走」について解説しました。
中間的な距離を、そこそこ速いペースで走る。
きつい状態でも体内の酸素利用を高め、筋肉を動かさせる良いメニューです!
特に、体・メンタル面を慣らすレース前の調子を上げていくためのメニューとして取り入れていきたいところ!
レースペースよりやや早い速度感で最大運動強度の70~80%程度が、よい強度となります!
目標の大会に向けてしっかり取り組みましょう!